福島県内でのツツジを活用した街づくりの取り組みを始めようと思ったきっかけを教えてください。

渡邉 優翔さん

そもそも家業でつつじ園というものをやっていて、高校生になってから手伝いを始めていました。ツツジというものに対して、『見せるだけじゃない何かをこれから提供しないといけないな』というのを、家業を通して考えていたとき、たまたまNPO法人の方とお話をさせていただいて、富岡町という町に出会いました。その町はツツジで有名だったのですが、震災以降そこは伐採されてしまって、そこを再生したいという声が一番多く挙がったので、何かお手伝いできるんじゃないかということで、「富岡町つつじの再生プロジェクト」を立ち上げました。2019年頃です

具体的な活動内容を教えてください。

渡邉 優翔さん

夜ノ森駅周辺ですね、いま伐採されちゃって、ちょっと復活はしてきたんですけど、そこを中心に、もう一度(震災前の)写真みたいに戻していこうと。後は(富岡町は)サクラが有名なので、サクラの後にツツジを観てまわるような観光地の計画を立てていたんですけど。夜ノ森駅ってJR管轄なので、中に入るのが少し難しいということがあったので、富岡第二中学、いま取り壊しで更地になっちゃったんですけど、そこにあるツツジをとって、挿し木という方法で住民の方と一緒に挿し木を増やして、その増やしたものを町全体に植樹をして、富岡町自体がツツジで溢れる場所というのをつくっていこうという取り組みです

渡邉 久記さん

3年前から始まったんですけど、コロナの影響で穂木だけをとって私たちが代理で挿して育てて、里親も方に戻して育ててもらっています。里親の方は大体40人くらいいます。今年度は多分、コロナが明けているので、それを最初から(挿し木を育てること)やってもらおうかなと思っています。そうすると本当に一からツツジを再生できるので。それを、その成育まで関わった里親の人たちが今度は先生として、私たちの代わりに他の住民の皆さんに教えていただきたいというのが、最終的な流れです。自分たちの手で自分たちの町を再生しようという