出来上がった記念品はどこかで発表しましたか。

小松先生

2021年9月に中間発表、12月25日には最終報告会という形で双葉町の産業交流センターで発表しました。そこにフレックスジャパンの矢島社長はじめ、伊澤史朗双葉町町長、環境省の皆様に来ていただき、学生たちが自分たちの作品を一つひとつ発表するという機会がありました。

若い学生たちが福島の環境再建に取り組んでいることを広くPRすることで、全国の多くの方に関心を持ってもらえます。そういうニュース性を通じた風評被害の払拭もプロジェクトの目的です。

2022年1月3日には双葉町の成人式がありました。そこで双葉町の小学校の布を使用した記念品を新成人54名のみなさんに贈呈することができました。

郡山女子大学短期大学部地域創生学科の皆さん

贈呈してみて反響はいかがでしたか?

佐藤(和)

私は実際に贈呈式に行きました。当日いらっしゃった新成人は20名。渡したときに「大切に使わせていただきます」と言っていただけたのが嬉しかったです。「久しぶりに同級生に会えて嬉しかったが、贈呈品のおかげで嬉しさが倍増した」とも言ってもらえました。みなさんの新しい思い出の一部に関わることができたのかなと喜びが込み上げました。

小松先生

成人式に出席された来賓や関係者からも好評をいただきました。デザインした記念品の完成度は高く、多くの人に喜んでいただき、プロジェクトとしても成功でした。学生をはじめプロジェクトに関わっていただいたみなさんの苦労が成人式で報われたと思います。

成人式に参加して、記念品を贈呈する新成人の方たちと直接お会いできたことも印象的でした。フィールドワーク時に訪問した小学校の教室では、残されていた絵や作文をたくさん見ました。それらを作った当時の子供たちが二十歳になり、成人式に出てきた姿を見て、とても感慨深かったです。

来年度以降もプロジェクトはつながっていきますか。

小松先生

そうですね。地域や世代、人をつなぐプロジェクトにしていきたいと思います。

双葉町の方には、単年度ではなく継続的に関わるプロジェクトにしてほしいと当初から言われていました。今日ここにいる学生たちも含めて、双葉町の復興がどういう道を進むのか見守っていきますし、関わっていきたいと思います。