福島では今、環境再生や復興の実現、そして未来への継承に向けて、多くの人々や団体が活動されています。
福島のためにひたむきに取り組む方々を、もっと多くの人に知っていただきたい、そして応援していただきたい。
そんな思いから環境省と福島県は未来志向の優れた取り組みに対して、福島 環境リブランディングキャンペーン「FUKUSHIMA NEXT」表彰制度を設けました。
今回は「FUKUSHIMA NEXT」第一回福島県知事賞受賞、合同会社「ねっか」の取り組みをご紹介します。

「ねっか」とは南会津の言葉で「まったく」「全然」という意味。
「ねっかさすけねぇー」と言えば「まったく大丈夫!」ということ。
前向きな気持ちを社名に込めて、合同会社ねっかは2016年に創業しました。そんなねっかが造るのは、味わい深い米焼酎。
ユネスコ エコパークに認定された只見町の自然の中、尾瀬のブナ原生林を水源とする水を生かし、製造を地元での酒米作りから始めます。
「受け継いだ美しい田園風景を守ること。そのためには田や自然を守らなければなりません。
それが酒米作り、そして酒造りにつながりました」と、ねっか代表社員 脇坂斉弘(わきざか よしひろ)さん。
ねっかのもう一つの柱が、地元の子どもたちに対する環境教育。
小中学生ならば、田植えや稲刈りなどの体験を通して自然環境の尊さを学び、環境意識を育みます。
高校3年生の、蒸留など酒造りへの参加は地元のあり方を考える機会となります。
また彼らが製造に関わった米焼酎を、20歳になったらプレゼントしています。
豊かな地域資源を守り、活用し、地域の「ねっかさすけねぇー」未来を目指す合同会社ねっかの取り組み。
福島では未来を見つめて、人々がもう動いています。

震災から11年余りが経過しました。
環境省は引き続き環境再生事業を安全かつ着実に進めながら、福島の未来を担う人々「FUKUSHIMA NEXT」の活動を応援していきます。