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福島、その先の環境へ。ブログ

「『福島、その先の環境へ。』ツアー2023」ツアーレポート

イベント

令和5年9月1日(金)~3日(日)、「『福島、その先の環境へ。』ツアー2023」を実施しました。
『福島、その先の環境へ。』次世代会議」にて企画された、「環境再生×地域・まちづくり」、「環境再生×福島の食」、「環境再生×新産業・新技術」の3つのテーマで、それぞれ2泊3日と1泊2日の計6つのツアーに、総計約180名の若者が集まりました。

筆者は、そのツアーの中のひとつ、「環境再生×地域・まちづくり」の2泊3日コース「地域の声に寄り添う」に同行しました。2泊3日、参加者の皆さんと一緒に福島を巡りました。
1日目。こちらのツアーに参加したのはほとんどが現役の大学生。福島駅に集合し、ツアーバスに乗り込みますが、ほぼ全員が初対面ということで、どことなく緊張した空気が流れていました。最初に訪れたのは「中間貯蔵施設」。バスで施設内を進みながら説明を受けました。最初の降車ポイントは大熊④工区を見渡す高台。

その向こうに小さく見えるのは福島第一原子力発電所。中間貯蔵施設が原発を囲むように設置されていることや、その広大さを実感しました。

奥に見えるのは福島第一原子力発電所

次のポイントでは貯蔵施設の土壌の上に立ち、地表の放射線量の測定体験をしました。

続いて向かったのは大熊町。大熊町の過去や現在、大熊町で起業する方々を支援する場についてのお話を伺いました。「大熊インキュベーションセンター」は、旧大野小学校を改築して作られた施設で、ところどころにかつて小学校だった名残を感じさせながらも、会議室など充実した設備が整っていました。

一見すると懐かしさを覚える教室ですが、中はオフィスや会議室となっています

これで1日目は終了。明日に向けてホテルで体を休めました。


2日目。1日を共に過ごし、同じ釜の飯を食した仲。1日目の緊張した雰囲気は和らぎ、笑顔で会話する姿が見られました。

この日最初は双葉町を見学。2020年に新設された双葉駅の駅舎や、その西側にある町営住宅「駅西住宅」を見学し、「双葉町立双葉南小学校」を訪れ、震災当時のままの姿が残されている校舎内を見学。机に置かれたままのランドセルや、下駄箱に残された運動靴など、当時の避難の様子がうかがえました。

駅西住宅
双葉南小学校 職員室

続いて向かったのは「浅野撚糸フタバスーパーゼロミル」。岐阜県の撚糸製造会社「浅野撚糸」が福島県双葉町に建設した新しい工場で2023年4月にオープンしました。
社長の浅野雅己さんの双葉町復興への想いや、今年入社された方のお話を伺い、工場を見学しました。自由時間には、施設内のショップでタオルを購入する参加者の姿も(筆者もお土産にタオルハンカチを買いました)。

上から見ると「ゼロ」の形
吸水力抜群のタオルに興味津々

昼食は「双葉町産業交流センター」内のフードコートやレストランで福島グルメに舌鼓。屋上に上がると双葉町のキレイな海を望むことができます。

フィルムカメラ×スマホで”エモい”写真をパシャリ

「東日本大震災・原子力災害伝承館」では最初にシアターで、原子力発電所と福島の歴史を振り返る映像を鑑賞しました。

伝承館の大きなシアター
当時の様々な資料が展示されていました

双葉町の次は隣の大熊町へ。「KUMA・PRE」という、UR都市機構と大熊町が連携でオープンした地域活動拠点を見学し、現在の活動や地域との関わり、これからについてのお話を伺いました。他にも、大熊町役場や大川原地区復興拠点を見学し、復興とまちづくりが進んでいることを実感しました。2日目の締めくくりは、大熊町役場前で開催されていた「なつ祭りinおおくま2023」。中央にそびえ立つ櫓と、その周りにはさまざまな屋台が立ち並び、多くの来場者で盛り上がり、中でも「おおくまキウイ再生クラブ」の、大熊のキウイを使ったかき氷やドリンクが大人気でした。


ツアー最終日、まず向かったのは楢葉町。「一般社団法人ならはみらい」の方にご案内いただきました。天気も良く、天神岬にある「みるーる天神」から見える景色に目を奪われました。楢葉町復興拠点である「笑ふるタウンならは」を見学し、「ならはCANvas」にて、ならはみらいの活動についてのお話を伺いました。

天気も笑顔も晴れやか
ならはCANvasにて

昼食は「ここなら笑店街」。目に飛び込んできたのは「ふくしま環境その先へツアーのみなみな様」と書かれた看板。「ふくしま来たら『カツオ』と『目光』食べてってくださいな」とのことで、なんと、今回のツアー参加者限定特別メニューが用意されていました。粋な計らいに胸を打たれ美味しくいただきました。

嬉しいサプライズ!
ならはCANvasの一角 みんなでランチ

ツアーで巡るのも残すところあと2カ所。続いて訪ねたのは「YONOMORI DENIM」。富岡町の夜ノ森駅西側にオープンした、廃棄寸前のデニム生地を使ったリメイクデニム製品を販売しているお店です。富岡町でお店を開く想いをお話いただき、おしゃれな店内を見学しました。「皆さん、是非デニムアートにご参加ください!」とご案内いただいたのは、店内後方の壁にある作品。思い思いの形にデニム生地を切り、キャンバス上に貼り付けていくというもの。参加者同士で話し合ったり、自分なりに考えたりして、キャンバスを彩っていきました。

一緒に生地を貼り付けます
デニム地の帽子。おしゃれ!

最後は「飯舘村長泥地区 環境再生事業エリア」を見学。他のツアーメンバーと合流し、除去土壌の再生利用を含む環境再生事業について学び、実際に実証事業現場を見学しました。

エダマメを育てています
真剣にメモを取る参加者

全ての見学を終え、バスは福島市へと向かいます。向かう先は「S-PAL福島」。今回の旅の総まとめとして、座談会が行われます。今回のツアーを通して学んだこと、自分たちが考えたことを話し合い、「いま私たちが福島について知り、伝えたいこと」は何か議論しました。同じテーマに関心があり一緒に旅した仲間と共に、アドバイザーに見守られながら、全国の若者に伝えるべき福島とは、どう伝えていくべきかについて意見を出し合いました。フリップに一言でまとめる班もあれば、細やかに文章でまとめる班もあり、内容も十人十色。活発な議論が行われました。

こうして幕を閉じた「『福島、その先の環境へ。』ツアー2023」。ツアーで多くのことを学び、考えたこれからの日本を担う次世代の参加者たち。これからどのように未来を歩んでいくのか、希望を感じた3日間でした。

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