話は変わりますが、南相馬に進出した理由は何ですか?
沖村 智さん
実は他にも候補地はありましたが、社名を電話で言っただけで切られたり、苦労しました(笑)。ただ、南相馬市役所の担当者だけは全然対応が違った。「(震災後)南相馬を何とかしないといけない」という熱意があって、我々みたいな新参者に対しても支援するという姿勢なので、決め手は南相馬市の熱意だったと思いますね。僕は初めて南相馬市役所に行った6日後には、南相馬支店をまず登記していましたから。
福島の未来について、お考えがあればお聞かせください。
沖村 智さん
一人でも多く「この地域変えようよ」という思い、そんな本気の思いを持った人が集まればいいな、と思っています。国がどれだけ旗を振っても、やっぱりそこにいる人たちが本気にならないと変わらないと思っているので。
今後の展望・ビジョンをお聞かせください。
沖村 智さん
世界一とは言いませんが、世界の中でオンリーワンの環境に対する取り組みをしている会社があるという、そういう知名度として、「この福島にトレ食あり」としていきたいと思っています。それが地域の、日本の誇りになると思っています。
最後に、いま社長が一番心がけていることは?
沖村 智さん
まずもう一度自分が変わらないといけないと思っています。「社会を変える前に自分を変えろよ」って話だと思っていて。どちらかというと、もともと僕のオリジナルの着眼点というか、発想が芽吹いてここまで来ました。でもこれから事業にしていく場合は、恐らくその発想だけではどうにもならないと思っています。経営者がその事業にふさわしい人物にならないといけなくて。僕はまだその資質が自分にはないと思っています。これから自分が展開していく事業に対して、やっぱり自分を変えないといけないと。1年後お会いしたら、「変わりましたね」って言ってもらいたいですね。
